世界の終わりは、始まりに過ぎなかった。
Amazon Prime Videoにてシーズン1〜2独占配信中!シーズン3制作決定!
200年以上もの間、核の炎から逃れ地下シェルター「Vault」で暮らしてきた人々。しかし、平穏な日々はある事件をきっかけに崩れ去る——。伝説的RPGを『ダークナイト』のジョナサン・ノーランが圧巻のクオリティで実写化したドラマ版『Fallout(フォールアウト)』。
原作ゲームファンを唸らせる膨大なオマージュから、未視聴の方、そしてシーズン2を完走した方まで、すべての人が本作を最大限に楽しめるよう、3つのエリア(Zone)に分けてガイドします。
この記事では、ドラマ『Fallout』の情報を3つのエリア(Zone)に分けています。 ご自身の視聴状況に合わせて、ぴったりの入り口をお選びください!
本記事では、物語の核心に触れる情報を「タブ切り替え」で保護しています。
シーズン1のみ視聴中の方も、シーズン2の情報を目にすることなく安心してZone B・Cの解説エリアをご覧いただけます。
『フォールアウト』とは|作品情報・概要
© Amazon MGM Studios
| 配信サービス | Amazon Prime Video |
|---|---|
| 話数 / 構成 | シーズン1〜2(全16話) ※シーズン3製作決定 |
| 製作総指揮 ・監督 |
ジョナサン・ノーラン ほか |
| 原作 | ベセスダ・ソフトワークス『Fallout』シリーズ |
| 主要キャスト |
エラ・パーネル(ルーシー役) アーロン・モーテン(マキシマス役) ウォルトン・ゴギンズ(グール役) カイル・マクラクラン モイセス・アリアス |
核戦争から200年後の荒廃した世界を描く、大ヒットSFポストアポカリプス!
レトロフューチャーな世界観と強烈なブラックユーモアが交差する過酷な「ウェイストランド」で、全く異なる背景を持つ3人の運命が絡み合っていく予測不能なサバイバル・アクションです。
- 荒廃した世界を生き抜く「ポストアポカリプス」やサバイバルものが好き
- シリアスな展開の中に、少しひねくれたブラックユーモアがある作品を観たい
- 原作ゲーム『Fallout』シリーズの大ファンで、圧倒的な再現度を楽しみたい
- 『ダークナイト』『ウエストワールド』のジョナサン・ノーラン監督作品が好き
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あらすじ・みどころと予告編
2077年の核戦争により世界が崩壊してから219年後の2296年、かつてのロサンゼルス周辺の荒野(ウェイストランド)が物語の舞台です。
地下の核シェルター「Vault(ボルト) 33」で平和な一生を送るはずだった純粋な女性ルーシーは、ある日突然、地上から侵入してきたレイダー(略奪者)の襲撃を受け、監督官である父ハンクを目前で誘拐されてしまいます。最愛の父を救い出すため、彼女は安全な故郷を離れ、未知の危険がはびこる過酷な地上世界へと足を踏み出します。
一方、荒廃した地上世界では、戦前のテクノロジーを管理し秩序をもたらそうとする軍事組織「B.O.S.(ブラザーフッド・オブ・スティール)」の兵士マキシマスが、世界に強大な影響をもたらす危険なアーティファクトを持った逃亡者を追跡する任務に就きます。
さらに、戦前は有名なハリウッド俳優でありながら、放射能の影響で変異して200年以上生きながらえてきた冷酷な賞金稼ぎ「グール」もまた、同じターゲットの懸賞金を狙って土中から掘り起こされ、冷酷な追跡を開始します。
全く異なる背景と目的を持つ3人の運命が、道徳が崩壊した予測不可能な荒野で交錯していくサバイバル・ストーリーです。
本作は、平和でルールに守られた地下シェルターで育った温室育ちのルーシー、過酷な地上で力を求め軍事組織の見習い兵となったマキシマス、そして核戦争前から200年以上も生き延びた冷酷な賞金稼ぎグールという3人の視点で進行します。全く異なる背景と道徳観を持つ彼らの目的が、無法地帯の荒野(ウェイストランド)でどのように交錯し、サバイバルを通じて変化していくのか。原作ゲームが持つ「道徳的な曖昧さ」を見事に表現した、本作最大の魅力です。
地上のアクションと並行して描かれるのが、地下シェルター「Vault」内の謎解きサスペンスです。ルーシーの弟ノームたちは、隣接するVault 32で起きた異変や、決して扉が開かれないVault 31の秘密など、自分たちの住む安全な地下世界に隠された「不気味な陰謀」に気づき始めます。Vaultが単なる避難所ではなく、何らかの社会実験の場であるかのような不穏なミステリーは、物語を牽引する非常に魅力的なサブプロットとなっています。
1950年代のレトロ・フューチャーな雰囲気と、文明が崩壊した荒野の風景が圧倒的なクオリティで映像化されています。アフリカ・ナミビアの砂漠でのロケや、実物の「パワーアーマー」スーツを制作しての撮影など、徹底したこだわりが光ります。また、残酷な惨劇の最中にあえて陽気なレトロ音楽を流すなど、原作特有の「ブラックユーモア」が全編に散りばめられており、本作ならではの独特のトーンを生み出しています。
みんなの評判と感想・個人的レビュー
※各スコアは2026年4月時点のデータです。
辛口で知られる米批評サイト「Rotten Tomatoes」で93%という驚異的な高評価(Certified Fresh水準)を獲得。世界最大のデータベース「IMDb」でも8.0をマークし、国内レビューサイト「Filmarks」においても4.1という高水準を記録しています。
これは単なる「ゲームの実写化」という枠を超え、ゲーム未プレイの視聴者や厳しい批評家たちからも「一本のSFドラマとして極めて優秀である」と絶賛されている証拠です。映像のクオリティ、予測不能な脚本、そして独自のブラックユーモアが見事に融合し、近年のSFドラマの中でも最高傑作の呼び声高い作品となっています。
- ゲームを全く知らずに見始めたが、世界観の説明が丁寧でスッと入り込めた。1話目から映画のようなスケールと映像美に圧倒される。
- 温室育ちの主人公、野心家の兵士、冷酷な賞金稼ぎという、全く違う3人の視点が交差していく脚本が秀逸すぎる。
- 凄惨なアクションシーンの裏で、陽気な1950年代のレトロな音楽が流れる「ブラックユーモア」のセンスが最高にクール。
- 地上世界の狂気的なサバイバルと並行して進む、地下シェルターの不気味なミステリー要素が気になりすぎてイッキ見してしまった。
- 無法地帯を描いているため、頭が吹き飛んだり指が切り落ったりするグロテスクな暴力描写が結構ある。血や痛いシーンが苦手な人は注意が必要。
- 第1話の序盤は、VaultやB.O.S.などの組織や専門用語が連続して登場するため、世界観を飲み込むまでに少し時間がかかるかもしれない。
- 真面目な感動ストーリーを期待すると、皮肉や不条理なギャグ展開が多くて「そういうノリか」と戸惑う人もいるかも。(それがこの作品の味でもある)
ゲーム未プレイでも絶対ハマる!最高峰のSFミステリー&サバイバル
ドラマ『フォールアウト』、一気に全話駆け抜けてしまいました!結論から言うと、本作はゲームファンが歓喜するほどの見事な世界観の再現度でありながら、ゲーム未プレイの人でも心の底から楽しめる大傑作です。
単にゲームのストーリーをなぞるのではなく、ゲームの設定や歴史としっかり関連を持たせつつも、「完全オリジナルストーリー」として展開していきます。そのため、原作を知らなくても一本の極上のSFドラマとして存分に没入できる作りになっています。
見どころはなんといっても、容赦のない迫力のアクションと、先の読めないミステリー展開です。平和で牧歌的な地下シェルター「Vault(ボルト)」の内部で静かに渦巻くドロドロの権力争いや疑心暗鬼といった人間模様は非常にスリリング。さらに、核戦争前の「過去」と、荒廃した「現代」が交錯しながら徐々に世界の謎が解き明かされていく構成は、しっかりとしたミステリー味があり、続きが気になって途中で止められなくなります。
魅力的なキャラクターと実力派キャストたち
本作がここまで面白い理由の一つに、全く異なる境遇を持つ3人の主人公たちの存在があります。
まず、地下シェルター育ちの主人公ルーシーを演じたエラ・パーネル。彼女はこれまでのお嬢様キャラのイメージが強かったのですが、その上品な雰囲気を保ちつつも、世間知らずで前向きなルーシーという活発な役どころが見事にマッチしていました。彼女の魅力的なハスキーボイスはすっかりクセになりますし、どんな過酷な状況でも飛び出す口癖の「オーキードーキー(Okey Dokey)」を聞くたびに、こちらまで元気をもらえます!
軍事組織B.O.S.の兵士であるマキシマス(演:アーロン・モーテン)は、不遇な環境から這い上がりヒーローになることを夢見る勇敢な青年です。しかし、彼がただの「正義の味方」で終わらないのがこのドラマの凄いところ。理不尽な組織のルールや、過酷な世界で生き残るための非情な選択を前に、時に怯え、時に自身の保身や野心を優先してしまうような「人間臭い弱さ」や「葛藤」を常に抱えているのです。その泥臭くもがき苦しむ姿が非常にリアルで、見れば見るほど感情移入してしまう魅力的なキャラクターに仕上がっています。
そして、賞金稼ぎのグール(演:ウォルトン・ゴギンズ)は、とにかく圧倒的にカッコいい! 200年以上を生き抜いた無法者としての冷酷さと、荒野を知り尽くした洗練された所作は渋さの極みです。特に彼のリボルバーを使った早撃ちや、容赦のないガンアクション(銃さばき)は間違いなく必見の価値あり。一方で、核戦争前の「心優しいハリウッド俳優(クーパー・ハワード)だった過去」が交錯することで、ただの悪役ではない彼の心の奥底に眠る哀愁や人間性が垣間見え、その底知れぬギャップに完全に魅了されてしまいます。
ただ、ゲーム未プレイでも間違いなく楽しめる一方で、「最初はよくわからないことが多かった」というのも正直な感想です。
私は同じメーカーのRPG『スカイリム』は何周も遊んだくらい大好きなのですが、『フォールアウト』シリーズは未プレイでした。あまりにもドラマが面白かったので、視聴に合わせて『Fallout 4』を買って遊びながら、この世界について勉強してしまったほどです。
ドラマ内では、基本的な専門用語についての親切な解説はほとんどなく、視聴者も「知っている前提」で容赦なく話が進んでいくことが少なくありません。 ドラマを観ていてわからないことがあった時、「これはこの後、話が進むにつれて明かされていく謎なのか?」それとも「原作ファンなら誰でも知っている前提知識なのか?」の判断がつかないのです。安易にネットで検索すると、意図せず重大なネタバレを踏んでしまう危険があるため、そのまま見続けて結局よくわからなかった……なんてこともありました。
そんな苦労をしたのは私だけかもしれませんが、「ゲームは未プレイだけど、ドラマの評判が良いから見てみようかな」「話についていけるか心配だな」と迷っている方もきっと多いはず。
そんな方たちが、絶対にネタバレを踏むことなく、安心してドラマの世界に没入できるように。
このページを、あなたの『フォールアウト』視聴の安全なガイドブックとしてお役立ていただければ幸いです!
『フォールアウト』はどこで見れる?無料視聴や吹き替え版の配信状況
| Amazon Prime Video | ◎独占見放題 |
|---|---|
| Netflix / U-NEXT | ×配信なし |
| Disney+ / Hulu | ×配信なし |
ドラマ『Fallout』シリーズが観られるのは
Amazon Prime Videoの「独占配信」だけ。
(他の動画配信サービスでは視聴できません)
- お急ぎ便・送料無料
- 音楽も200万曲聴き放題
- 電子書籍も読み放題
- スマホ写真も保存無制限
※無料期間中に解約すれば、月額料金は一切かかりません。
シーズン2もPrime Videoで見られる?
日本語吹き替え版や字幕版はある?
無料で見る方法はありますか?
DVDやBlu-rayの販売はある?
ウェイストランドの探索に迷った時はご安心ください。次の【Zone B】エリアでは、B.O.S.やエンクレイヴといった組織の相関図、パワーアーマーやVaultの秘密を紐解く用語解説、そして物語を振り返るエピソードガイドをご用意しています!
これより先は、Zone B(視聴中の方向け)エリアです。
物語の導入やエピソード毎の展開に触れる内容が含まれます。
ドラマの視聴に合わせて読み進めることを強く推奨します。
ゲーム未プレイでも大丈夫!第1話をもとに『フォールアウト』の世界を分かりやすく解説
BEGINNER’S GUIDE
ドラマ『フォールアウト』はゲームファンにとってはたまらないシーンがふんだんに織り込まれている一方で、登場する組織や施設、アイテムや世界観の具体的な説明がなく、『フォールアウト』シリーズのゲームをプレイしたことがない方にとってはわかりづらい部分も多く、第一話を観て難解だと感じ、中には離脱してしまった人もいるのではないでしょうか?
ここではそんなゲーム未プレイの方向けに、第1話のストーリーに沿って『フォールアウト』の世界をわかりやすく解説します。
物語は、あるカウボーイ姿の男性が投げ縄のパフォーマンスをしている場面から始まります。この男性は、元ハリウッド俳優のクーパー・ハワード(通称クープ)です。
時は世界が崩壊する前の2077年。クーパーは娘のジェイニーと共にある子どもの誕生日パーティに訪れていましたが、突如として複数の核爆弾が投下され、世界が崩壊し始める瞬間の様子が描かれています。
2077年といえば、私たちが今暮らしている時代よりも約50年もあとの未来の設定です。しかし劇中には、白黒のブラウン管テレビをはじめ、レトロなラジオやカメラなど、どこか1950年代の雰囲気が漂っています。
実はゲームにおいてもドラマにおいても、『フォールアウト』の世界は、今私たちが暮らしている世界とは歴史が枝分かれした別の世界線(パラレルワールド)として描かれています。私たちの世界では、1947年に「トランジスタ」という技術が発明され、以降コンピューターを中心に急速にテクノロジーの進化を遂げてきました。
しかしこのフォールアウトの世界においては、第二次世界大戦後の歴史が異なり、原子力技術の発展が優先された結果、トランジスタの技術が現実のように発見・発展しませんでした。そのため、時代設定は私たちが暮らす現代よりも進んでいるにも関わらず、テクノロジーやデザインについては古めかしさを感じさせる「レトロフューチャー」な世界観になっているのです。
クーパーは写真撮影の際、なぜか自身のトレードマークであるはずのサムズアップ(グーサイン)のポーズを嫌がります。なぜこのポーズが彼のトレードマークになっているのか、そしてなぜ嫌がるのかは、今後明らかになっていきます。
世界の崩壊から219年後(2296年)、ある若い女性が面接のようなものを受けているシーンへと物語は飛びます。彼女は本作の主人公のひとり、ルーシー・マクレーンです。彼女は他の居住者たちとともに、「Vault 33(ボルト33)」という場所で平和に暮らしています。
この面接のような場面は、隣接するVault 32の住民との「結婚相手の交換プログラム」に志願し、自分の特技やスキルをアピールしているところです。これは、原作ゲームにおいてプレイヤーが自身の能力値(ステータス)を設定するプロセスをドラマの世界観にうまく落とし込んだ、ファン向けのユニークな演出にもなっています。
Vault(ボルト)とは、戦前の巨大企業である「Vault-Tec(ボルトテック)社」が建設した地下シェルターのことです。核爆弾が投下され、荒れ果てた地上は現在「ウェイストランド(荒れ地)」と呼ばれており、放射線の被害や凶暴なミュータント、そしてレイダー(略奪者)など、さまざまな脅威にさらされています。Vaultはそれらの危険から身を守り、人類が安全に生活して未来の再建に備えるための施設として作られました。
アメリカ全土には多数のVaultが存在すると言われています。ルーシーたちが生活するVault 33はカリフォルニア州(ロサンゼルス近郊)の地下にあり、彼女の父であるハンクが「監督官(リーダー)」として住民をまとめています。基本的には各Vaultは独立して運営されていますが、ルーシーたちのいるVault 31、32、33の3つだけは”特別な理由”によりお互いが通路で繋がっています。しかしその通路は強固なゲートで封鎖されており、数年に一度の結婚式など、必要な時だけ開く仕組みになっています。
Vaultの居住者たちが腕に装着している大型の端末は「Pip-Boy(ピップボーイ)」と呼ばれるデバイスです。
ゲーム内での役割:
原作ゲームにおいてPip-Boyは、プレイヤーの体力や能力値の確認、持ち物の管理、マップの表示、クエストの進行状況の確認などを行う「メニュー画面」として機能する、冒険に絶対に欠かせない必須アイテムです。
ドラマでの活躍:
ドラマ版でもこの万能な設定が見事に活かされており、単なる通信機器以上の活躍を見せます。たとえば、物体から発せられる放射線量を測ったり、暗闇を照らすフラッシュライトとして使ったり、他人の生体信号(バイタル)の記録から死亡時期を確認してVaultの謎に迫ったり、さらにはVaultの電子ドアの鍵(アクセスキー)や各部屋のロック解除として機能するなど、物語の謎を解き、過酷な世界を生き抜くための強力なサポートアイテムとして描かれています。
ルーシーが冒頭で受けていた面接は、「トレード」と呼ばれるプログラムの選考でした。 トレードとは、基本的には独立して生活しているVault同士(Vault 31、32、33)の間で、3年に一度だけ行われる「結婚相手の交換(お見合い)プログラム」のことです。地下という閉鎖された環境で近親交配が進むのを防ぎ、健康な遺伝子と未来の子供たちを残すために、異なるVault間で住民を交換するという重要な意味を持っています。
見事にこのトレードの代表者に選出されたルーシー。隣接するVault 32へのゲートが開き、Vault 32の監督官であるリー・モルデイヴァーと住人たち、そしてルーシーの結婚相手となる青年モンティがVault 33を訪れ、盛大な結婚式が開かれます。
しかし、幸せな時間は長くは続きませんでした。迎えたルーシーの結婚初夜、ルーシーの弟であるノームは、開かれたゲートを通ってこっそりVault 32へと足を踏み入れます。そこで彼が目にしたのは、完全に枯れ果てた農作物と、ずっと前に死んで変わり果てた姿になった「本物のVault 32の住人たち」の死体でした。
時を同じくして、モンティと一緒に自室にいたルーシーは、部屋の外から銃撃や悲鳴が聞こえてくるのを耳にします。異変を悟ったルーシーは腕のPip-Boyを操作し、モンティに向けました。すると、Pip-Boyはモンティの体からあり得ないほど高いレベルの放射線量を検出したのです。
放射線から守られた安全な地下で暮らしているはずの住人から、高い放射線量が検出されるはずがありません。ここでルーシーは、彼らがVault 32の住人などではなく、放射線に汚染された地上からやってきて住人になりすましていた「レイダー」であることに気づきます。そしてルーシーは結婚相手であるはずのモンティと激しい死闘を繰り広げます。
レイダーとは、世界崩壊後の荒れ果てた地上(ウェイストランド)を徘徊する、凶暴な略奪者や無法者たちの総称です。彼らは倫理観を持たず、生き延びるために他者を襲い、物資を奪い、殺戮を繰り返す、地上における最大の脅威のひとつです。
ルーシーがモンティとの激しい戦闘で負った傷に対し、自らの体に打ち込んだ注射器のようなアイテムは「スティムパック(Stimpak)」と呼ばれています。
スティムパックは素早く負傷を治療できる即効性の回復インジェクター(注射器)です。原作ゲームにおいても、ほぼあらゆる状態異常や負傷を回復させることができる、フォールアウトの世界において最も代表的で不可欠な回復アイテムとして登場します。過酷なウェイストランド(地上世界)では怪我が日常茶飯事であり、今後のストーリーでもキャラクターたちが命をつなぐための重要なアイテムとして度々登場することになります。
レイダーたちの本性が明らかになり、平和だったVault 33は一瞬にして血塗られた戦場と化します。必死の抵抗も虚しく、生き残ったVault 33の住人たちは人質としてVault 32へと続くゲートの前に集められてしまいます。
ルーシーの父であるハンクは、レイダーの首領であるモルデイヴァーの真の正体に気づきます。モルデイヴァーは、Vaultに隠されたある秘密や、ルーシーの母親(ローズ)のことをほのめかすような謎めいた言葉を放った後、ハンクに麻酔を撃ち込み、地上へと連れ去ってしまいました。
Vaultに隠された秘密とは?気になるモルデイヴァーの正体と目的、そして父ハンクと母ローズとの関係も今後見逃せないポイントです。
場面は、平和な地下シェルターから一転して、過酷な地上世界(ウェイストランド)へと変わります。そこでは、軍隊に所属するひとりの若い男性が、他の隊員たちから激しい暴行(しごき)を受けていました。彼こそが本作のもうひとりの主人公、マキシマスです。彼が所属しているのは、「Brotherhood of Steel(ブラザーフッド・オブ・スティール)」、通称「B.O.S.」と呼ばれる巨大な軍事組織です。
B.O.S.(ブラザーフッド・オブ・スティール)は、崩壊後の世界で強大な軍事力によって自らの規律を執行する組織です。彼らの主な目的は、「戦前の高度なテクノロジー(技術)を回収・保存し、ウェイストランドの安全を確保すること」です。彼らはマキシマスのように身寄りのない孤児たちを荒野から拾い集め、食事と寝床を与える代わりに、幼い頃から厳しい軍事訓練を受けさせて兵士として育て上げています。
マキシマスはB.O.S.の最下層の兵士として、組織の中で唯一の親友であるデインとともに、いつか立派な戦士になることを夢見て切磋琢磨していました。そんな彼らのもとに、飛行船に乗って、金属の重装甲「パワーアーマー」を身にまとったB.O.S.の上官たちが降り立ちます。
B.O.S.の最大の特徴であり、圧倒的な力の象徴が「パワーアーマー」です。これは戦前の時代に開発された機械式のパワードスーツ(作中ではT-60と呼ばれるモデル)であり、着用者を巨大な金属の戦士に変える最強の武具です。
しかし、B.O.S.の中には厳格な階級が存在し、誰でもこのアーマーを着られるわけではありません。
- エルダー/クレリック(指導者・聖職者):
組織を率いるトップ層(作中では長老クインタスなどが登場します)。 - ナイト(騎士):
パワーアーマーの着用を許されたエリート戦士。 - スクワイア(従者):
ナイトに付き従うアシスタント役。自身の体ほどもある巨大な武器や荷物が入った特大のバッグを背負い、フィールドでナイトのサポートを行います。 - イニシエイト/アスピラント(訓練生):
マキシマスやデインが属する最下層の兵士。過酷な訓練をこなしながら、まずはスクワイアへの昇格(任命)を目指しています。
パワーアーマーを着た「ナイト」に憧れるマキシマスですが、親友のデインが先にスクワイアに昇格してしまい、悔しさを滲ませます。しかし翌日、デインは何者かによってブーツに仕込まれたカミソリによって足を負傷していまいます。ここからマキシマスの運命は大きく動き出すことになります。
場面は再びVault 33へと戻ります。レイダーの凄惨な襲撃から生き残った住民たちは、緊急集会を開きます。そこでルーシーは、さらわれた父ハンクを救出するために地上へ捜索隊を送るべきだと提案しました。
しかし、地上への扉を開けることは、Vault全体を再び危険にさらすことになります。評議会は「今はVault 33の安全確保が最優先である」として、彼女の提案をあっさりと却下してしまいました。弟のノームは、評議会のメンバーであるベティが監督官の座につくために、現監督官である父を探す気がないのだと鋭く推測します。
誰からの協力も得られず諦めかけていたルーシーでしたが、ふと目に入ったマスコットキャラクター「ボルトボーイ」のポスターに書かれていた「Don’t lose your head(自分を見失うな)」という言葉に背中を押され、自らの手で父を助けに行くことを固く決意します。
そして、彼女の強い意志に動かされた弟のノームと、いとこであるチェットの助けを借りて、ルーシーはVaultの重いゲートを開けます。こうして彼女はただひとり、これまで信じてきた安全な地下の世界を捨て、何が待ち受けているか分からない広大な地上世界(ウェイストランド)へと旅立つのでした。
マキシマスはデインにケガを負わせた犯人の疑いをかけられ、指導者であるエルダー・クレリック(最高位の聖職者)・クインタスから直々に尋問を受けます。しかし結果的に、クインタスから負傷して任務に行けなくなったデインに代わり、ナイト・タイタスの「スクワイア(従者)」になることを命じられます。
最下層の兵士として同僚からいじめを受けていたマキシマスにとって、これは憧れのパワーアーマーと共に戦うことができる念願の昇格でした。焼き印の儀式を終えたマキシマスは、ナイト・タイタスと共に初めての任務へと向かいます。
彼らに与えられた任務とは、秘密組織「エンクレイヴ」から逃亡したターゲットとなる人物を捜索し、捕獲することでした。このターゲットは世界を揺るがすほどの極めて重要な「アーティファクト(科学技術)」を持っており、B.O.S.の各部隊は総力を挙げてウェイストランドへと探索に向かったのです。
このB.O.S.が追う「ターゲット」こそが、地上に出たルーシー、そしてこの後登場する人物と、すべてのキャラクターの運命を交差させる重要な鍵となっていきます。それぞれの思惑がどう絡み合うのか、ここからいよいよ広大なウェイストランドでの本格的な物語が動き出します!
物語の終盤、薄暗い墓地で3人のならず者たちが、点滴に繋がれたまま土に埋められていたある男を掘り起こします。彼らはエンクレイヴからの逃亡者を追う「最後の仕事」を持ちかけますが、その男は容赦なく彼らを皆殺しにし、自らの手で賞金首を追うために荒野へと歩き出します。
彼こそが本作の3人目の主人公であり、荒野で恐れられる凄腕の賞金稼ぎ「グール」です。そして驚くべきことに、彼の正体は第1話の冒頭(2077年)で登場した、カウボーイ姿の元ハリウッド俳優「クーパー・ハワード」の219年後の姿なのです。
「グール(Ghoul)」とは、核戦争時に致死量を超える大量の放射線を浴びた結果、死ぬことなく身体が変異してしまった元人間のことです。皮膚が削げ落ちたゾンビのような恐ろしい外見をしていますが、同時に過酷な環境への耐性と、200年以上を生き長らえる異常な長寿を得ています。
クーパーもまた、2077年の核爆発時に安全なVaultへ避難できず、大量の放射線を浴びたことでこの「グール」へと変異して現代まで生き延びてきました。
グールは外見こそ恐ろしいものの、基本的には人間としての知性や記憶、言葉を保っています。しかし、長期間にわたって放射線の影響を受け続けたり、身体の崩壊を防ぐ特定の薬(バイアル)を摂取できずにいると、やがて脳が破壊され、理性を完全に失ってしまいます。
このように理性を失い、本能のままに見境なく他者を襲う凶暴なモンスターと化してしまった状態を、作中では「フェラル・グール(Feral Ghoul)」と呼び、知性を保っている通常のグールと明確に区別しています。クーパーは、このフェラル化を抑えて正気を保つため、過酷な賞金稼ぎを続けながら高価な薬を必要としているのです。
裕福で心優しいハリウッド俳優だったクーパーが、なぜ200年後の現在、冷酷な賞金稼ぎになってしまったのか? その空白の時間に何があったのかは、物語の大きな謎のひとつとして描かれていきます。
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『フォールアウト』登場人物・キャスト紹介(相関図あり)
平和な地下シェルター「Vault 33」で温室育ちとして育った女性。運動や科学など多彩な才能を持つが、地上の過酷な常識には疎い。ある日、レイダー(略奪者)の襲撃により監督官である父親が拉致されてしまう。愛する父を救出するため、彼女は安全な故郷を捨て、狂気と危険に満ちた未知の荒野へと単身で旅立つ。
戦前のテクノロジーを崇拝する軍事組織「ブラザーフッド・オブ・スティール」の若き見習い兵士。故郷を失った孤児であり、弱者でなくなるため力を渇望している。周囲から虐げられる日々を送っていたが、歩行装甲「パワーアーマー」を操る騎士の従者に抜擢され、重要な標的を追って過酷な荒野での極秘任務へと出撃する。
放射線の影響で変異した不死身の「グール」として、200年以上生き延びている凄腕の賞金稼ぎ。核戦争以前の世界では誰もが知る有名なハリウッド俳優だったが、現在は情け容赦ない冷酷なガンマンへと変貌を遂げている。高額な懸賞金が懸けられたターゲットを追う中で、ルーシーやマキシマスと遭遇する。
Vault 33の住人

Vault 33の監督官であり、ルーシーとノームの父親。ルーシーの結婚式の最中に侵入したレイダーたちから娘を守るため自ら犠牲となり、拉致されてしまう。彼を救出することが、ルーシーが危険な地上へと旅立つ最大の目的となる。

ルーシーの弟。優秀で行動力のある姉とは対照的に、やや消極的な青年。レイダー襲撃の凄惨な事件を生き延びた後、隣接するVault 32の異変にいち早く気づく。安全なはずの故郷の不可解なシステムに疑問を抱き、従兄弟のチェットを巻き込んでVaultに隠された不気味な陰謀を探っていく。

ルーシーとノームの従兄弟で、Vault 33のゲートキーパー。ルーシーに密かに思いを寄せており、彼女が他のVault住人と結婚することに複雑な感情を抱いていた。気弱な性格だが、ノームがVault内の秘密を探る調査に渋々ながらも付き合わされることになる。

Vault 33の居住者で、妊娠中の女性。レイダーの襲撃で夫を殺され、自身も目にフォークを突き立てられる重傷を負うが、そのままマシンガンで反撃するタフな一面を見せた。事件後は眼帯姿となり、平和ボケしたVault内でレイダーの処刑を主張するなど過激な一面を見せる。

Vault 33の評議員を務める女性。過去に監督官を務めていた経験もあり、ハンク不在のVaultで新たな監督官として選出される。優しく穏やかな人物に見えるが、ノームが探るVaultの秘密について何かを知っている節があり、笑顔の裏に不穏な空気を漂わせている。

Vault 33の評議員を務める眼鏡の男性。レイダーの襲撃で捕らえた凶悪な捕虜たちに対し、処刑ではなく教育を通じた更生を提案するなど、Vault住人特有の極端な平和主義を体現している。

Vault 33の評議員のひとりである細身の男性。ウッディと共に捕虜の更生を主張し、次期監督官の座を巡って競い合っているが、現実が見えていない空回りした言動が多い。

Vault 33で暮らす年配の居住者のひとり。かつて監督官を決める過去の選挙において、ルーシーの父ハンクの対立候補として出馬した経歴を持つ。しかし、当時発生した深刻な飢饉の際にハンクが発揮した見事なリーダーシップの前に敗れ去ったと語っている。
ブラザーフッド・オブ・スティール

マキシマスと同期の訓練兵であり、B.O.S.内で孤立しがちな彼にとって唯一の良き理解者。優秀さを認められて騎士に仕える「スクワイア(従者)」に抜擢されるが、出撃直前にブーツにカミソリが仕込まれるという凄惨な傷害事件に巻き込まれ、負傷してしまう。

B.O.S.の訓練兵で、日頃からマキシマスをいじめているグループの主犯格。実はかつて自身がいじめられっ子だった過去を持つ。後に彼もスクワイアとして荒野での任務に派遣され、因縁のあるマキシマスと合流して行動を共にすることになる。

B.O.S.が誇る最強の歩行装甲「パワーアーマー」を身に纏うナイト。スクワイアに任命されたマキシマスを従者として引き連れ、極秘任務のために危険な荒野へと出撃するが、その威圧的な重装甲の下には意外な素顔を隠し持っている。

マキシマスたちが所属するB.O.S.支部の厳格な指導者。エンクレイヴから逃亡したターゲットを捕獲し、世界を支配し得る強大な力を持つアーティファクトを回収するため、ナイトたちを荒野へと派遣する。
ウェイストランドの住人・他勢力

隣接するVault 32の監督官を装い、平和なVault 33を襲撃した凶悪なレイダー集団の首領。ルーシーの父ハンクを誘拐し、荒野へと姿を消す。地上の一部勢力からは「炎の母」と崇められており、非常に危険な人物として恐れられている謎多き女性。

謎の組織「エンクレイヴ」から、極秘のアーティファクトを自身の首に埋め込んで逃亡した謎多き科学者。世界を支配し得るその力を巡り、ブラザーフッド・オブ・スティールや賞金稼ぎのグールから重要ターゲットとして追われることに。

エンクレイヴの研究所で規定体重に満たず処分されそうになっていたところを、Dr. ヴィルツィヒに密かに救われて育った賢く勇敢な犬。主人を守るために人を噛み殺すほどの強い忠誠心を持ち、逃亡の旅にも行動を共にする。

ウェイストランドにあるガラクタ集落「フィリー」で雑貨屋を営む不機嫌な女主人。Dr. ヴィルツィヒの逃亡を裏で手引きしており、彼を追って店にやってきたルーシーやグールによる激しい銃撃戦の騒動に巻き込まれることになる。

ウェイストランドの街「フィリー」の住人で、雑貨屋の女主人マ・ジューンの相棒的な存在。

ウェイストランドを放浪している怪しげな商人。荒野を旅する者たちに、効果の疑わしい奇妙な薬や様々な品物を売り歩いている。
戦前(2077年以前)の人々

核戦争が起こる前の世界で、巨大企業Vault-Tec社の重役を務めていた有能な女性。ハリウッド俳優である夫クーパーに対し、Vaultの宣伝塔になるよう持ちかける。いつか来る世界の終わりに備え、家族を「良いVault」に入れるために奔走している。

核戦争が起きる前の世界における、ハリウッド俳優クーパー・ハワードの愛娘。出張で誕生パーティーの仕事に来ていた父と一緒にいる最中に、街の遠くに核爆弾が投下される瞬間を最初に目撃してしまう。世界が崩壊し大混乱に陥る中、父と共に馬に乗って逃げ惑うことに。

核戦争前のVault-Tec社でバーブの同僚だった重役。軍産複合体にいた過去を持ち、初期のパワーアーマー開発にも関わっていた。「時間は究極の武器」と豪語し、独自の若手幹部育成プログラムに並々ならぬ情熱を注いでいるお調子者。

戦前の世界におけるクーパー・ハワードの俳優仲間であり、軍隊時代の戦友でもある男。巨大企業Vault-Tec社の動向に対して強い疑念を抱いており、クーパーを反体制的な集会に誘う。
用語・キーワード解説
『フォールアウト』の世界を知るための用語・キーワード解説
ウェイストランド (The Wasteland)
2077年の核戦争によって世界が崩壊した後の、荒廃した地上世界を指す言葉です。現在は法も秩序もない無法地帯となっており、人々は放射能汚染や凶暴なミュータント生物、そして「レイダー」と呼ばれる略奪者たちの脅威に常に晒されながら生きています。
Vault(ボルト)
核戦争による世界崩壊から人々を守るために建造された、巨大な地下核シェルターです。内部は高度なテクノロジーによって管理されており、居住者たちは外の放射能汚染を知らないまま、何世代にもわたって平和で規則正しい共同生活を送っています。主人公ルーシーの暮らす「Vault 33」もその一つです。
Vault-Tec社(ボルトテック社)
戦前のアメリカにおいて、巨大な地下シェルター「Vault」を建設・管理していた超巨大企業です。青と黄色のジャンプスーツや、親指を立てて微笑むマスコットキャラクター「Vault Boy(ボルトボーイ)」が有名です。表向きは人類の存続やアメリカの平和を掲げて人々にシェルターを販売していましたが、その裏では企業の利益のために、一般市民をモルモットにした非道な実験計画を秘密裏に進めていた謎多き組織です。
ボルトボーイ (Vault Boy)
青と黄色のVaultスーツを着て、笑顔で親指を立てる(サムズアップ)ポーズが特徴的な、Vault-Tec社の象徴的なマスコットキャラクターです。
Pip-Boy (ピップボーイ)
Vaultの居住者たちが腕に装着している、リストバンド型の小型コンピューターです。現在地の把握や、周囲の放射線量の測定など、過酷な環境を生き抜くための様々な機能が備わっており、原作ゲームでもプレイヤーに欠かせないおなじみのアイテムです。
グール / フェラル・グール (Ghoul / Feral Ghoul)
核戦争で大量の放射線を浴びた結果、変異してしまった人間です。皮膚が削げ落ちた恐ろしい外見をしていますが、非常に頑丈であり、中には200年以上生き延びている者もいます。しかし、人間としての理性を完全に失うと「フェラル・グール」と呼ばれる凶暴なゾンビのような状態に成り果ててしまいます。
ブラザーフッド・オブ・スティール (Brotherhood of Steel / B.O.S.)
戦前の高度なテクノロジーを保護・独占し、ウェイストランドに独自の法と秩序をもたらすことを目的とする軍事組織です。厳しい規律と階級制度を持ち、身寄りのない孤児を拾って自組織の訓練兵として育て上げています。主人公のひとりであるマキシマスはこの組織の所属です。
パワーアーマー (Power Armor)
B.O.S.が保有・運用している、戦前に開発された最新鋭の巨大な歩行装甲スーツです。銃弾を弾き返すこの強力なアーマーを身に纏うことを許された正規兵は「ナイト(騎士)」と呼ばれ、その武器運びやサポートを担う「スクワイア(従者)」が随伴して行動します。
新カリフォルニア共和国 (NCR / New California Republic)
かつてウェイストランドで生存者たちによって建国され、栄えていた政府・コミュニティです。「シェイディ・サンズ」という都市を首都として機能していました。
ボトルキャップ (Bottlecaps / Caps)
文明が崩壊した後の世界において、「お金」として使われている通貨です。作中では単に「キャップ」とも呼ばれ、お店での支払いや賞金稼ぎへの報酬などはすべてこのキャップの枚数で取引されます。
エンクレイヴ (The Enclave)
ウェイストランドで極秘裏に活動し、非人道的な科学実験などを行っている政府系の謎多き組織です。物語の序盤で、Dr. ヴィルツィヒという科学者がこの組織から「ある危険なアーティファクト」を持って逃亡したことにより、各勢力による追跡劇が幕を開けます。
エピソードガイド
各エピソードのあらすじはネタバレなしで安心してお読みいただけます。
※「ストーリー解説を読む」を開くと重大なネタバレが含まれますので、必ずご視聴後にお読みください。
終わりThe End
物語は1950年代のレトロな雰囲気が漂う2077年のアメリカから始まる。俳優のクーパー・ハワードが丘の上の邸宅で行われていた子供の誕生日パーティーで仕事をしている最中、突如として遠方に核爆弾が投下され、世界は崩壊する。
それから219年後の2296年。放射能から守られた平和な地下シェルター「Vault 33」で温室育ちとして暮らす主人公ルーシーは、隣接する「Vault 32」の居住者との政略結婚の日を迎えていた。
一方、過酷な地上では、テクノロジーを崇拝する軍事組織「ブラザーフッド・オブ・スティール(B.O.S.)」の訓練兵であるマキシマスの姿があった。彼は日々いじめに遭いながらも、最強の歩行装甲「パワーアーマー」を操る騎士に仕える「スクワイア(従者)」への昇格を夢見ている。さらに荒野の別の場所では、賞金稼ぎたちがとある危険な任務のために、地中に埋められた凄腕の男を掘り起こそうとしていた。
安全な地下、軍律の厳しい地上の基地、大無法地帯の荒野。全く異なる環境にいる3人の運命が、一つの事件をきっかけに動き出す。
ストーリー解説&小ネタを読む
Vault 33の悲劇とルーシーの旅立ち
結婚相手としてVault 32から訪れた人々の正体は、リー・モルデイヴァー率いる地上の凶悪なレイダー(略奪者)たちでした。Vault 32はすでに数年前に全滅しており、彼らはそれを乗っ取って潜入していたのです。平和な結婚式の宴は一転して凄惨な大虐殺の場となり、監督官でありルーシーの父であるハンクは、娘や住人の命を守るために自らモルデイヴァーの捕虜となり拉致されてしまいます。ルーシーはこの事件をきっかけに、一度も出たことのない危険な地上へと父を救うためにたった一人で旅立つことになります。
マキシマスへの容疑と昇格
B.O.S.内では、マキシマスの親友であるデインがブーツに仕込まれたカミソリで足を負傷する事件が発生します。マキシマス自身が嫉妬からやったのではないかと容疑をかけられますが、結果的に怪我をしたデインの代わりに彼がスクワイアに抜擢されました。念願の従者となったマキシマスは、謎の組織「エンクレイヴ」から逃亡した科学者Dr.ヴィルツィヒと犬を追う任務を与えられ、騎士タイタスと共に出撃することになります。
「グール」の正体
賞金稼ぎたちが地中から掘り起こした鼻が削げ落ちたようなミュータント「グール」の正体は、冒頭で核爆発を目の当たりにした俳優クーパー・ハワードの219年後の姿なのです。非常に冷酷非情な性格へと変貌した彼は、自分を掘り起こした賞金稼ぎたちを瞬く間に皆殺しにし、彼らが狙っていた「エンクレイヴからの逃亡者」というターゲットを自ら横取りして荒野へと歩みを進めていきます。
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Pip-Boyのミニゲーム:
ルーシーの弟ノームがPip-Boyで遊んでいるのは、ゲーム版『Fallout 4』にも登場するミニゲーム「Atomic Command」です。 -
おなじみの画面とアイテム:
Vault内での戦闘中、破壊されたプロジェクターにゲームのロード画面でおなじみの「Please stand by(しばらくお待ちください)」が表示されます。また、Vault内にゲームの象徴的な回復アイテム「スティムパック」や飲料「ヌカ・コーラ」のマシンが配置されています。 -
ジャンク・ジェット:
冒頭でグールを掘り起こした賞金稼ぎの一人が、赤ん坊の人形の足を弾代わりに撃ち出す武器を使用しますが、これはガラクタを弾丸にして撃ち出すゲーム内の武器「ジャンク・ジェット」の再現です。
ターゲットThe Target
故郷である安全な地下シェルターを離れ、初めて過酷な地上世界「ウェイストランド」へと足を踏み出したルーシー。彼女にとって見るものすべてが新鮮な一方で、地上の残酷な現実にも直面していくことになる。
一方、ある目的のために逃亡を続ける謎の科学者Dr.ヴィルツィヒと一匹の犬。さらに、強大な力を手に入れた見習い兵士マキシマスと、冷酷な賞金稼ぎであるグールも登場する。それぞれ異なる目的を持つ者たちの運命は、ガラクタで作られた無法者の街「フィリー」で激しく交錯していく。
激しい銃撃戦の末、ルーシーは世界の未来を左右する”あるモノ”を託されることになるのだった。
ストーリー解説&小ネタを読む
Dr.ヴィルツィヒの逃亡と首の秘密
冒頭で描かれるのは、「エンクレイヴ」と呼ばれる謎の組織の内部です。Dr.ヴィルツィヒは、規定体重に満たず処分されそうになった犬(CX404)を密かに育てていました。しかし、それが発覚したうえに犬が別の医師を噛み殺してしまったため、彼は逃亡を余儀なくされます。逃亡の直前、彼は自身の首に青く光る謎の小さなカプセルを注射して埋め込みました。この彼の「首」こそが、各勢力が血眼になって追うターゲットとなります。
マキシマスの決断とパワーアーマー
念願の従者(スクワイア)としてナイト・タイタスと共に出撃したマキシマス。しかし、タイタスは傲慢で臆病な人物でした。ミュータントの熊(ヤオ・グアイ)に襲われた際、タイタスは逃げ出して瀕死の重傷を負ってしまいます。彼から暴言を吐かれ続けたマキシマスは、回復薬(スティムパック)を渡さずに見殺しにし、自らパワーアーマーを身に纏うという重大な決断を下しました。
フィリーでの三つ巴の戦い
ルーシーが辿り着いた街「フィリー」にて、彼女とヴィルツィヒ、グール、そしてパワーアーマーを着たマキシマスが遭遇し、激しい銃撃戦が勃発します。しかし、マキシマスはパワーアーマーの扱いに慣れていなかったため、チューブを切断されて機能停止に陥ってしまいました。
衝撃の結末
グールに足を撃たれ、もはや逃げ切れないと悟ったヴィルツィヒは、自らシアン化物の丸薬を飲み込みます。そしてルーシーに「未来を変えるため、私の首を切り落として運んでくれ」と懇願しました。ルーシーがノコギリで彼の首を切り落とすという、ウェイストランドの過酷な現実を象徴する結末を迎えます。
- 防衛タレットのメッセージ:
エンクレイヴから逃亡する際、ヴィルツィヒたちを攻撃してくる自動防衛タレットには「Please remain calm(落ち着いてください)」と印字されています。緊迫した状況に反する、原作ゲーム特有のブラックジョークが効いた演出です。 - 食品「Cram」:
マキシマスが荒野でヴィルツィヒの残した野営地を見つけた際、そこにあった缶詰「Cram」は、ゲーム内に登場するSpam(スパム)のパロディ食品として知られています。 - 巨大ミュータント熊「ヤオ・グアイ」:
タイタスを襲った巨大な熊は、ゲーム内でもプレイヤーを苦しめる強力な変異生物「ヤオ・グアイ(Yao Guai)」を再現したものです。 - イグアナの串焼き:
ルーシーが訪れる街「フィリー」の露店では、原作ゲームでおなじみの回復アイテム「イグアナの串焼き」が販売されている様子が描かれています。 - 万能薬「スティムパック」:
グールが自ら刺した犬(CX404)を回復させるために使用した注射器「スティムパック」は、原作でもほぼ全ての傷を瞬時に癒やす万能回復アイテムとして重宝されています。
頭The Head
過酷な荒野を旅するルーシーは、世界の未来を握るという「頭」を持って目的地を目指していた。しかし、その道中で巨大なミュータント生物の襲撃に遭い、頭を奪われてしまう。
一方、冷酷な賞金稼ぎのグールや、軍事組織の兵士となったマキシマスと従者のサディアスも、それぞれの思惑からそのターゲットを追跡。彼らの運命は水辺で再び激しく交錯することに。 時を同じくして、安全なはずの地下シェルター「Vault 33」では、先の事件で捕らえた無法者たちの処遇を巡って住人たちの意見が対立。さらに、シェルターの存続を脅かす予期せぬ重大なトラブルが発生し、平和なコミュニティに動揺が広がっていく。
そして物語は核戦争が起こる前の世界へと遡り、かつての人気ハリウッドスターであるクーパー・ハワードがいかにして巨大企業「Vault-Tec社」の広告塔になったのか、その知られざる過去が少しずつ明かされていく。
ストーリー解説&小ネタを読む
Vault Boy誕生の秘密
戦前の回想シーンにて、俳優のクーパー・ハワードが妻バーブの頼みで巨大企業Vault-Tec社の地下シェルター(Vault)の広告モデルを務める様子が描かれました。写真撮影の際、彼がカメラに向かって見せた「笑顔でサムズアップ(親指を立てる)ポーズ」こそが、Vault-Tec社の象徴的なマスコットキャラクター「Vault Boy」の起源であったことが明かされます。
巨大ミュータント「ガルパー」との死闘
ルーシーが持ち歩いていたDr.ヴィルツィヒの「頭部」は、湖に潜んでいた巨大なミュータントに飲み込まれてしまいます。それを追うグールはルーシーを囮にしてミュータントをおびき寄せようと画策。そこへ、パワーアーマーを着て騎士を装うマキシマスと、新たな従者サディアスも到着します。マキシマスは従者を守るためにミュータントに立ち向かい、見事討伐に成功しました。結果として吐き出されたヴィルツィヒの頭部はマキシマスたちの手に渡り、ルーシーはグールに捕らわれて引き回されることになります。
Vault 33の平和主義と絶望的なトラブル
Vault 33では、捕らえたレイダー(略奪者)たちをどうするか会議が開かれます。ノームや片目を失ったステフが処刑を主張する中、他の住人たちは「教育を通じた更生」という、荒野の現実を知らない温室育ち特有の平和主義を主張しました。しかしその最中、Vaultの生命線である「水チップ」が故障し、水が残り2ヶ月分しかないという絶望的な事実が判明するのです。
- 水チップの故障(Water Chip):
Vault 33で水チップが壊れたという展開は、1997年に発売された初代ゲーム『Fallout』のメインストーリーへの見事なオマージュです。初代ゲームは、主人公がVault 13の壊れた水チップの代わりを探すために荒野へと旅立つ物語でした。 - 「寄り道ばかり」というメタ発言:
グールがルーシーを連行する際、「くだらない寄り道に付き合わされるのが、この世界のルールだ(Thou shalt get side-tracked by bullshit every goddamn time.)」とこぼします。これは、広大な世界を探索するFalloutのゲームにおいて、プレイヤーがメインの目的を忘れて数多くのサイドクエスト(寄り道)に時間を費やしてしまう「ゲームあるある」をメタ的に表現した名セリフです。 - 巨大ミュータント「ガルパー(Gulper)」:
湖から現れた、口の中に人間の指のようなものが生えている不気味な巨大サンショウウオは、ゲーム版の『Fallout 4』や『Fallout 76』に登場する強力なクリーチャー「ガルパー」を再現したものです。 - デビルドエッグ:
ルーシーが荒野で焚き火をしながら食べている「デビルドエッグ(Deviled eggs)」は、ゲーム内でも実際に拾って食べることができる食品アイテムです。
グールThe Ghouls
過酷な荒野を旅するルーシーは、グールに連れ回される中で、地上世界の残酷な現実とミュータントたちの悲しき末路を目の当たりにしていく。ある廃墟のスーパーマーケットに辿り着いた彼女は、自身の命を脅かす恐ろしい罠に巻き込まれ、過酷な決断を迫られることになる。
一方、安全な地下シェルター「Vault 33」では、先の襲撃事件の傷跡が残る中、ルーシーの弟ノームが隣接するVault 32で起きた出来事に疑念を抱き始める。従兄弟のチェットと共に密かに単独調査に乗り出した彼は、平和なはずの地下世界に隠された「恐ろしい真実」に足を踏み入れていく。
ストーリー解説&小ネタを読む
グールの悲しき運命とルーシーの適応
道中で出会ったグールのロジャーは、自我を失う「フェラル・グール」になりかけていました。進行を食い止めるための薬を持たないグールは、ロジャーを射殺して安楽死させ、その肉を食べるという過酷な現実をルーシーに見せつけます。ルーシーもまた、生きるために放射能に汚染された泥水を飲み、反撃してグールの指を噛みちぎる(お返しに彼女も指を切り落とされる)など、少しずつ荒野のルールに適応していきました。
スーパーウルトラ・マーケットでの恐怖
グールは薬を手に入れるため、臓器売買の拠点となっているスーパーマーケットにルーシーを売り飛ばします。切り落とされた指の代わりに新たな指を縫い付けてくれたロボット「スニップ・スニップ」は、そのまま彼女の臓器を摘出しようと迫りますが、ルーシーは反撃して窮地を脱しました。彼女は捕らわれていた他のグールたちを解放しますが、彼らはすでに自我を失ったフェラル・グールと化しており、自らの手で射殺せざるを得ないという悲しい結末を迎えます。
ルーシーが示した「黄金律」
自分を売り飛ばしたグールを見捨てることもできたルーシーですが、彼女は薬の小瓶を彼に与え、「いつかあなたのようになっても、あなたのようには生きない」と言い残して去ります。これは、前話でグールが語った荒野のルールに対する、ルーシーなりの「黄金律」の証明でした。
Vault 32の衝撃的な真実
Vault 33では、ノームがチェットと共にVault 32の調査に向かいます。そこで彼らが発見したのは、住人たちがレイダーに殺されたわけではなく、「2年前に互いに殺し合ったか、自ら命を絶った」という痕跡でした。壁には血で「真実を知った(We know the truth)」「経営陣に死を(Death to management)」と書かれており、彼らがVaultの何らかの秘密に気付いて発狂したことが示唆されます。さらに、レイダーたちがVaultに侵入する際、ルーシーたちの亡き母「ローズ・マクレーン」のID(Pip-Boy)を使用していたという衝撃の事実が判明するのです。
- ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム:
冒頭でルーシーとグールが歩いている砂に埋もれた通りは、ハリウッドの「ウォーク・オブ・フェーム」であり、星型のプレートがわずかに確認できます。 - Mr.ハンディの声優:
ルーシーの臓器を狙うロボット「スニップ・スニップ」の声を担当しているのは、イギリスのコメディ俳優マット・ベリーです。原作ゲームでも有名な同型のロボット「コズワース」の声をイギリスの名優ジョン・クリーズが担当しており、それに敬意を表した見事なキャスティングとなっています。 - アブラクシオ・クリーナー(Abraxo cleaner):
ルーシーがスニップ・スニップを無力化するために注射器に詰めた毒物は、ゲーム内に登場するおなじみの洗剤「アブラクシオ・クリーナー」です。 - Pip-Boyのライト機能:
ノームとチェットが暗闇に包まれたVault 32を探索する際、腕につけたPip-Boyのライト機能を使って照らしていますが、これもゲーム内の基本的なシステムを忠実に再現したものです。 - 死にかけたら「とりあえず食べる」:
ルーシーから薬をもらって復活したグールが、建物内に入って手当たり次第に食べ物や薬を飲み食いするシーンがあります。これは、戦闘で死にかけたゲームのプレイヤーが、体力を回復するために持ち物を手当たり次第にドカ食いする「ゲームあるある」を再現したメタ的な小ネタです。
過去The Past
マキシマスは行動を共にしていた従者との間に致命的な亀裂が生じ、荒野で絶体絶命の危機に陥ってしまう。そこへ偶然通りかかったルーシーが彼を救出し、二人は互いの目的のために手を組むことに。
荒野を旅する中で、二人はかつて地上に存在した「巨大なコミュニティ」の跡地に辿り着く。ルーシーは自分の信じていた常識を根底から覆す地上の歴史に衝撃を受け、マキシマスは自身の悲しい過去を語る。
一方、地下シェルター「Vault 33」では、新たな監督官を決める選挙が行われていた。ルーシーの弟ノームは、隣接するシェルターの惨劇を調査するうちに、長年故郷を統治してきた歴代の監督官たちの「ある恐ろしい共通点」に気づき、平和な地下世界に隠された巨大な陰謀の核心へと迫っていく。
ストーリー解説&小ネタを読む
マキシマスの告白とルーシーとの結託
マキシマスは、同行していた従者サディアスに自らの正体(本物の騎士タイタスではないこと)を明かしますが、激しく拒絶されます。サディアスにアーマーの動力源(フュージョン・コア)とDr.ヴィルツィヒの頭部を奪われ、身動きが取れなくなったマキシマス。巨大なゴキブリに襲撃されていたところをルーシーに救われた彼は、お礼として彼女の放射線障害を治療し、共に頭部を追う約束を交わします。
シェイディ・サンズの悲劇とマキシマスの過去
二人はかつて3万4千人以上が暮らしていた新カリフォルニア共和国(NCR)の首都、「シェイディ・サンズ」の巨大なクレーターに辿り着きます。ルーシーは、「地上を再建する」というVaultの使命がすでに地上人自身によって成し遂げられ、そして何者かによって破壊されていた事実に打ちのめされます。マキシマスは自分がこの街の生き残りであり、核爆発の際に冷蔵庫に隠れて生き延びた過去を明かします。
Vault 33の選挙と「Vault 31」の謎
Vault 33では、ベティが圧倒的な支持で新たな監督官に選出されます。独自に記録を調べていたノームは、ベティや父ハンクを含む「歴代の監督官全員がVault 31の出身者である」という不審な事実を突き止めます。さらにベティは、隣接するVault 32の惨状を完全に清掃・隠蔽し、Vault 33の住民を移住させようと計画しており、故郷の狂気的な管理体制が明らかになっていきます。
新たなVaultへの転落
道中で喰人鬼(フィーンド)に襲撃され、腕を撃たれてしまったマキシマス。彼を治療するため、ルーシーは荒野で見つけた医療施設に入りますが、それは落とし穴の罠でした。二人は未知の地下シェルター「Vault 4」へと落ちてしまいます。
- シェイディ・サンズ(Shady Sands):
ルーシーたちが訪れた巨大なクレーターは、1997年の初代ゲーム『Fallout』や続編『Fallout 2』に登場した、新カリフォルニア共和国(NCR)の最重要都市です。ゲームファンにとっても思い入れの深い街が完全に破壊されているという展開は、大きな衝撃を与えました。 - 冷蔵庫に隠れて核爆発を生き延びる:
マキシマスがシェイディ・サンズの核爆発から生き延びた際、「冷蔵庫の中に隠れていた(hid in a refrigerator)」と語ります。これはゲーム『Fallout 4』に登場するクエスト(Kid in a Fridge)や、映画『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』へのオマージュとして知られる定番の小ネタです。 - ラッドアウェイ(RadAway):
マキシマスが、放射線障害に苦しむルーシーを治療するためにアーマーから取り出した薬は、ゲームでおなじみの放射能除去アイテム「ラッドアウェイ」です。 - フィーンド(Fiends):
橋の上で遭遇し、マキシマスたちを襲った生存者たち。マキシマスは彼らを「フィーンド」と呼びますが、これはゲーム内に登場する理性を失った薬物中毒のレイダー(または食人鬼)の名称です。 - 巨大なゴキブリ「ラッドローチ(Radroach)」:
動けなくなったマキシマスを襲う巨大な虫の群れは、ゲームシリーズの最序盤からプレイヤーを悩ませる代表的な変異生物「ラッドローチ」です。
罠The Trap
罠に落ちて未知の地下シェルターへと迷い込んだルーシーとマキシマス。そこは、奇妙な外見を持つ住人たちが独自のルールのもとで平和に暮らす、一見すると理想的なコミュニティだった。安全な環境と温かい歓迎を受け、かつてない快適な生活にすっかり馴染んでいくマキシマスに対し、ルーシーは彼らの特異な風習や、決して足を踏み入れてはならないとされる「ある階層」の存在に強い疑念を抱き、単独で秘密を探り始める。
一方、地上では逮捕されたグールが、荒野を牛耳る新たな勢力と対峙していた。そして物語は過去(核戦争前)へと遡り、巨大企業の広告塔として働く俳優クーパー・ハワードが、会社のやり方に不信感を募らせ、世界の運命を左右する巨大な陰謀の糸口に触れる姿が描かれる。
ストーリー解説&小ネタを読む
Vault 4の歪な平和と「レベル12」の秘密
落とし穴の罠からVault 4に収容されたルーシーとマキシマス。そこには一つ目の監督官ベンジャミンをはじめ、放射線で変異した外見を持つ者たちが暮らしていました。彼らは地上から逃れてきた生存者(主にシェイディ・サンズの難民)たちでした。マキシマスはキャビアやホットシャワーなど、人生初の贅沢な暮らしに骨抜きにされますが、ルーシーは「レベル12には入るな」という忠告を無視して潜入します。そこで彼女が発見したのは、かつてこのVaultを管理していた科学者たちが、人間と放射線耐性を持つ生物を掛け合わせる非人道的な実験を行い、ミュータント「ガルパー」を生み出していたという身の毛もよだつ真実でした。
「炎の母」モルデイヴァーへの崇拝
Vault 4の住人たちは、自分たちから奪われたものを忘れないため、血を飲み灰を被るという不気味な儀式を行っていました。彼らが「炎の母」として崇拝し、巨大な肖像画を掲げていたのは、ルーシーの父を攫ったレイダーの首領・モルデイヴァーでした。
グールとモルデイヴァーの繋がり
現代の荒野で、自称「政府」のソレル・ブッカーに捕まったグールですが、いとも簡単に形成を逆転させます。その際、彼は壁に貼られたモルデイヴァーの手配書を見つめます。実は戦前のクーパー・ハワードであった頃、彼は友人から「Vault-Tec社は戦争を終わらせないために意図的に平和交渉を妨害している」と告げられ、Vault-Tecの陰謀を暴こうとする秘密集会に誘われていました。そこで紹介された人物こそが、若き日のモルデイヴァーだったのです。
明らかになるVault-Tec社の支配
戦前の回想にて、クーパーの妻バーブは、富裕層や管理職だけが入れる「良いVault」の枠を確保したと語ります(そこでは犬は非効率という理由で飼育が禁止されています)。また、手首の端末「Pip-Boy」が元々RobCo社からのライセンス品であることも明かされ、巨大企業同士が世界の終末をビジネスとして利用しようとしている構造が浮き彫りになります。
- Mr.ハンディの声の主、コズワース:
戦前のパーティーでクーパーが会話する俳優バーソロミュー・コズワースを演じているのは、第4話でロボット「スニップ・スニップ」の声を担当したマット・ベリーです。劇中でコズワースは「自分の声の権利をRobCo社に売った」と語ります。原作ゲーム『Fallout 4』で主人公に仕える有名なMr.ハンディ型のロボットの名前も「コズワース(Codsworth)」であり、シリーズのロボット音声の起源を説明する素晴らしい設定となっています。 - 人間の歯の弾丸:
マキシマスが撃たれた傷が悪化していたのは、銃弾の代わりに「腐った人間の歯」が撃ち込まれていたためでした。これはガラクタを弾丸にして戦うFalloutの世界観ならではのディテールです。 - シュガーボム(Sugar Bombs):
Vault 4でマキシマスに与えられた歓迎のバスケットの中には、ゲーム内でおなじみのシリアル食品「シュガーボム」が入っています。 - Fallout 4のメインテーマ:
ルーシーがVault 4の教室で新カリフォルニア共和国(NCR)とシェイディ・サンズの歴史が書かれた黒板を見つめ、NCRの旗を広げる感動的なシーンで、ゲーム『Fallout 4』の象徴的なメインメニュー曲が流れます。 - Vault 4の実験目的:
作中のVaultはそれぞれ異なる社会実験を目的として作られています。戦前のCMで「Vault 4は科学者だけで統治される」と説明されていた通り、倫理観の欠如した科学者たちが恐ろしい人体実験(人間と動物の交配)を自由に行った結果、被験者やミュータントに反乱を起こされて乗っ取られたという、Falloutの王道とも言えるブラックな背景が描かれています。
ラジオThe Radio
荒野を旅するルーシーは、不気味な秘密を持つ地下シェルターの住人たちからある「裁き」を受けることに。一方、重要な「ターゲット」を運ぶ見習い兵士のマキシマスのかつての従者は、怪しげな男から治療薬を手に入れたことで、自らの運命を大きく狂わせてしまう。
時を同じくして、Vault 33では新たな指導者のもとで隣接する居住区への大規模な移住計画が急ピッチで進められていた。しかし、その裏にある不審な動きに気づいたルーシーの弟ノームは、ついに決して入ってはならない「禁断の扉」へと単身で足を踏み入れる。
さらに、核戦争前の過去の世界では、巨大企業がひた隠しにする恐ろしい真実が、一人の男の調査によって少しずつ暴かれようとしていた。
ストーリー解説&小ネタを読む
Vault 4からの追放と二人の絆
Vault 4の住民から裁きを受けるルーシーですが、その判決は死刑ではなく「2週間分の物資を持たせての地上への追放」という非常に寛大なものでした。マキシマスは彼女を救うためにVaultの動力源(フュージョン・コア)を奪って暴れまわりますが、ルーシーは住民を見捨てられずコアを返却させます。その後、マキシマスはついに自らの本名とアーマーを手に入れた経緯を告白。ルーシーはそれを受け入れ、二人はキスを交わして共に行動を続けることになります。
サディアスの悲劇とグール化
マキシマスのアーマーのコアと「ヴィルツィヒの頭部」を奪って逃走したサディアスは、怪しげな薬売りから足を治す薬を買います。しかし、その薬の副作用によって彼は不死身の「グール」に変異してしまうことに。B.O.S.が到着する中、マキシマスは彼を逃がし、代わりに頭部を受け取ります(別の死体の頭部をB.O.S.に渡して誤魔化す計画を立てました)。
Vault 33の不穏な移住とノームの潜入
Vault 33では捕虜のレイダーたちが毒殺され、新監督官ベティの指示でチェットやステフたちがVault 32へ移住させられます。疑念を深めたノームはベティの端末をハッキングし、Vault 31の監督官と通信。ベティのふりをしてVault 31の扉を開けさせることに成功した彼は、単身で謎に包まれた内部へと潜入しますが、扉は彼の背後で無情にも閉ざされてしまいます。
過去:Vault-Tec社の裏の顔
戦前の回想にて、モルデイヴァーはクーパーに対し、Vault-Tec社が戦争を長引かせるために彼女の「低温核融合(無限のエネルギー)」の研究を買い取って握り潰したと明かしました。クーパーはついに妻バーブを疑い始め、彼女のPip-Boyを盗聴することを決意します。
- レッドロケット・トラックストップ(Red Rocket)とドッグミート:
サディアスが犬のCX404を閉じ込めるガソリンスタンドは、ゲーム『Fallout 4』で主人公が最初に犬の仲間と出会う象徴的なロケーション「レッドロケット」とほぼ同じ見た目です。また、グールがこの犬をゲーム内の仲間の名前である「ドッグミート」と呼ぶシーンもあります。 - ミニッツメン・ラジオ(Minutemen Radio):
DJカール(コメディアンのフレッド・アーミセンが演じています)が放送しているフィドル音楽は、ゲーム『Fallout 4』に登場する派閥「ミニッツメン」のラジオ局の楽曲と同じものです。 - ハッキングのミニゲーム:
ノームがベティの端末に侵入する画面は、原作ゲームでプレイヤーが鍵のかかった端末をハッキングする際の実際の画面デザインとシステムを忠実に再現しています。 - 「リクエストお断り(No Requests)」の看板:
DJカールのラジオ局の周りには罠が張り巡らされており、看板には「リクエストお断り」と書かれています。これは口うるさい批評家たちに向けた彼なりのユーモアあふれる警告です。
始まりThe Beginning
過酷な荒野を旅してきたルーシーは、ついに目的の場所に到達し、探していた人物と対面する。しかしそこで待ち受けていたのは、彼女の信じてきた世界と故郷を根底から覆す、あまりにも残酷な「真実」だった。
一方、軍事組織「ブラザーフッド・オブ・スティール」へと帰還したマキシマスは、ある嘘が露見して窮地に立たされるが、組織の命運を左右する大規模な総力戦へと身を投じることになる。
そして、グール(戦前のクーパー・ハワード)の過去の記憶から、巨大企業がいかにして世界を終末へと導いたのかという、ある計画が明かされる。
各勢力が激突する大混乱の中、3人の運命は決定的な分岐点を迎え、新たな「始まり」へと歩み出す。
ストーリー解説&小ネタを読む
天文台での対面と明かされる事実
モルデイヴァーの拠点である天文台に辿り着いたルーシーは、檻に囚われた父ハンクとついに再会します。そこでモルデイヴァーから、かつて母ローズが地上(シェイディ・サンズ)へ逃亡したこと、それを追ったハンクが街に核爆弾を落として破壊したこと、そして傍らに繋がれていた自我のないフェラル・グールが変わり果てた母ローズであることが明かされました。
Vault 31でのノームの孤立
単身でVault 31に潜入したノームは、そこが戦前のVault-Tec社の幹部たちが冷凍睡眠させられている保管庫であることを発見します。彼は脳だけのロボットになった幹部バド・アスキンスによって閉じ込められ、自らも父のポッドで冷凍睡眠に入るかどうかの選択を迫られることになります。
三つ巴の激戦とハンクの逃亡
アーティファクト(低温核融合のコア)を狙い、B.O.S.の大部隊が天文台を襲撃して激しい総力戦が勃発します。混乱の中、到着したマキシマスはハンクを解放しますが、本性を現したハンクはパワーアーマーを奪ってマキシマスを気絶させます。そこへグールが現れハンクに「家族の居場所」を問い詰めますが、ハンクはアーマーで空を飛んで逃亡してしまいました。
それぞれの「始まり」
ルーシーは自らの手で母を撃ち引導を渡すと、気絶したマキシマスにキスを残し、グール(と犬のCX404)と共にハンクを追って荒野へと旅立ちます。一方のモルデイヴァーは命尽きる直前に低温核融合を起動させ、ロサンゼルスの街に明かりが灯りました。目を覚ましたマキシマスは、B.O.S.の兵士たちから英雄「ナイト・マキシマス」として歓声を受けることになります。
- パワーアーマーの弱点:
グールは戦前に自らパワーアーマーを着ていた経験から、胸部装甲の下に溶接の欠陥があることを知っており、暗闇の中でいとも簡単にB.O.S.のナイトたちを撃破していきます。 - 「War… war never changes(人は過ちを繰り返す)」:
戦前の回想にて、クーパーの妻バーブが放つこの言葉は、初代『Fallout』からシリーズのオープニング等で必ず語られる、シリーズを象徴する最も有名な名言です。
ウェイストランドの深淵へようこそ。次の【Zone C】エリアでは、シーズンごとの結末の徹底解説、世界を崩壊に導いた真の黒幕、そしてラストシーンが意味するものなど、物語の核心に迫るディープな考察をお届けします!
これより先は、Zone C(完走済の方向け)エリアです。
物語の結末や核心に触れる重大なネタバレが含まれます。
全話視聴後の閲覧を強くおすすめします!
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『フォールアウト』最終話の結末をネタバレ解説
Vault-Tec社の恐るべき真の目的と「バドの仲間たち」
最終話の過去の回想にて、巨大企業Vault-Tec社が単に地下シェルターを建設していただけでなく、競合他社を排除し究極の独占状態を築くために、自らの手で核爆弾を投下して世界を崩壊させたという衝撃の真実が明かされました。
クーパーの妻であるバーブは、RobCo、West Tek、Big MT、REPCONNといった他の巨大企業の重役を集めた極秘会議でこの計画を提案し、各企業にVaultを使った非人道的な社会実験のアイデアを出させていました。
さらに、Vault-Tecの幹部バド・アスキンスは「時間は究極の武器」と語り、自社の若手幹部たちを冷凍睡眠させて未来へと生き残らせる「バドの仲間たち(Bud’s Buds)」というプログラムを主導していました。
Vault 31・32・33に隠された歪な関係性
ルーシーの弟ノームが単身で潜入した「Vault 31」は、まさにその「バドの仲間たち」の幹部たちが冷凍睡眠させられている保管庫でした。
そして、平和に見えたVault 32とVault 33の真の目的は、目覚めた幹部たちが優秀な遺伝子を残すための「純血な人間の繁殖プール」に過ぎなかったのです。彼らは「スーパーマネージャー」の階級を生み出し、最終的に地上の生存者たちを一掃して地球を再支配しようと企んでいました。
Vault 33の歴代監督官(ハンクやベティなど)が全員Vault 31出身だったのは、彼らが皆この戦前のVault-Tec幹部だったからです。
「低温核融合」の起動とウェイストランドの未来
モルデイヴァーが命を懸けて起動させたアーティファクトの正体は、無限のエネルギーを生み出す「低温核融合(コールド・フュージョン)」でした。
かつて彼女の研究企業が開発したこの技術は、エネルギー枯渇による戦争を終わらせる可能性を秘めていましたが、「資源戦争が続くこと」で利益を得るVault-Tec社によって企業ごと買収され、握り潰されていました。
彼女の執念によりロサンゼルスの街に再び明かりが灯りますが、彼女自身は力尽きてしまいます。結果として、この無限のエネルギーは到着した軍事組織「ブラザーフッド・オブ・スティール(B.O.S.)」の手に渡ることになり、指導者エルダークレリックのもとで、彼らがこの強大な力を使って今後どのような脅威となるのかという大きな懸念が残されました。
ハンクの逃亡先「ニューベガス」とシーズン2への伏線
シェイディ・サンズを核攻撃した張本人であると発覚した父ハンクは、パワーアーマーを奪い空へ逃亡します。彼が砂漠を歩き、辿り着いた先に見える巨大な都市のシルエットと看板は、大人気ゲーム『Fallout: New Vegas』の舞台である「ニューベガス」です。
さらに、最終話のラストカットではシリーズ最強の恐ろしいモンスターである「デスクロー」の頭骨が足元に映し出され、今後の登場が強く示唆されています。
ハンクを追い、世界の崩壊の裏で糸を引いていた「黒幕」たちを見つけ出すため、ルーシーはグール、そして犬のCX404と共に新たな荒野の旅へと出発します。シーズン2では、ニューベガスを舞台に彼らのさらなる過酷な冒険と、未回収の謎が描かれることになります。
- ヴィルツィヒが首に埋め込んだものは何か?
- 低温核融合とは?ヴィルツィヒがモルデイヴァーに届けようとしていた理由とは?
- モルデイヴァーがVault 33を襲撃しハンクを誘拐した理由
- ルーシーの母ローズの身に何が起きたのか?モルデイヴァーとの関係は?
- Vault 4でモルデイヴァーが「炎の母」として崇拝されていた理由とは?
- Vault 32で何があったのか?住人はレイダーではなく誰に殺されていたのか?
- Vault 31の正体と「バドの仲間たち」とは何だったのか?
- Vault 33が作られた真の理由とは?
- なぜクーパーはVault-Tec社の広告塔(ボルトボーイのモデル)になったのか?
- 戦前のクーパーとモルデイヴァーの関係は?
- 219年前、なぜVault-Tec社が自ら爆弾を投下したのか?
- ハンクがシェイディ・サンズを破壊した本当の動機は?
- モルデイヴァーが200年以上生き続けている理由
- 最終話でハンクが空へ逃亡した先にあった都市はどこ?
ヴィルツィヒが首に埋め込んだものは何か?
ヴィルツィヒが首に埋め込んだものは、無限のエネルギーを生み出す技術である「低温核融合(コールド・フュージョン)」の起動に必要なアーティファクト(小さなカプセル)です。彼は所属していた秘密組織エンクレイヴから逃亡する直前、この危険かつ世界を変える可能性を秘めた研究成果を自身の首の付け根に注射して埋め込みました。
低温核融合とは?ヴィルツィヒがモルデイヴァーに届けようとしていた理由とは?
低温核融合(コールド・フュージョン)は、無限のエネルギー(電力)を供給できる画期的なテクノロジーです。戦前、リー・モルデイヴァーが所属していた研究企業が開発の成功目前まで迫っていましたが、資源の枯渇による戦争が続くことで利益を得ていた巨大企業Vault-Tec社によって企業ごと買収され、意図的に技術を握り潰されていました。
ヴィルツィヒが自らの命を懸けてこの技術をモルデイヴァーに届けようとした理由は、彼女の手に渡ることで「ウェイストランドを永遠に良い方向へ変えることができる」と確信していたためです。モルデイヴァーはこの技術の本来の開発者であり、無限のエネルギーを用いてロサンゼルス一帯に再び電力を取り戻し、文明を再建する力と意志を持っていました。
モルデイヴァーがVault 33を襲撃しハンクを誘拐した理由
モルデイヴァーがVault 33を襲撃し、ルーシーの父であるハンク・マクレーンを誘拐した最大の理由は、低温核融合のデバイスを起動させるために「Vault-Tec社員(ハンク)」のアクセスコードが必要だったからです。戦前、Vault-Tec社は買い取った低温核融合の技術に対し、自社の従業員でなければ起動できないように強固なロックをかけていました。ハンクは戦前のVault-Tec社の若手幹部であり、冷凍睡眠で現代まで生き延びていたため、そのロックを解除できる数少ない人物のひとりだったのです。
また、ハンクはかつてモルデイヴァーが暮らし、ルーシーの母ローズも逃げ込んだ地上の巨大都市「シェイディ・サンズ」を核攻撃で壊滅させた張本人でもあります。モルデイヴァーにとってハンクの拉致は、エネルギー問題を解決して世界に明かりを灯すという大義のためだけでなく、故郷と親しい友人を奪った彼に対する因縁の清算という意味合いも強く含まれていました。
ルーシーの母ローズの身に何が起きたのか?モルデイヴァーとの関係は?
ローズはかつて、Vaultの外部で水が吸い上げられていることに気づき、地上の文明がすでに復活しているのではないかと推測しました。夫のハンクが何かを隠していると悟った彼女は、幼いルーシーとノームを連れてVaultを抜け出し、地上で繁栄していた都市「シェイディ・サンズ」へと逃亡します。
そこでローズはモルデイヴァーと出会い、親しい関係を築いて共に暮らしていました。しかし、彼女を追って地上にやって来たハンクは、ローズがVaultへの帰還を拒否したため、子供たちだけを強引に連れ戻し、シェイディ・サンズの街を核爆弾で完全に破壊してしまいます。
この核攻撃による大量の放射線を浴びた結果、ローズは理性を失ったおぞましい「フェラル・グール」と化してしまいました。モルデイヴァーは変わり果てた姿になったローズを見捨てることなく、自身の拠点である天文台で傍らに繋ぎ留めており、最終的にルーシーの手によって引導を渡されるまで共に過ごしていました。
Vault 4でモルデイヴァーが「炎の母」として崇拝されていた理由とは?
Vault 4でモルデイヴァーがカルト的な崇拝を受けている理由は、現在のVault 4の居住者の多くが、核攻撃で破壊された地上の都市「シェイディ・サンズ」の生存者(難民)たちだからです。
作中で描かれるVault 4の奇妙な儀式において、居住者たちは服を脱ぎ、亡き人々の灰を体に塗り、血を飲みながら「炎の母よ、私たちが記憶している過去を取り戻して。私たちが記憶しているシェイディ・サンズを取り戻して」と祈りを捧げ、モルデイヴァーの顔が描かれた巨大な旗を掲げます。
つまり、ハンクの核攻撃によって理不尽に故郷と家族を奪われたシェイディ・サンズの生存者たちにとって、モルデイヴァーは過去(シェイディ・サンズ)の記憶を共有し、かつての姿を取り戻すための指導者であり、希望の象徴として「炎の母」と呼ばれ崇拝されているのです。
Vault 32で何があったのか?住人はレイダーではなく誰に殺されていたのか?
Vault 32の住民は、外部のレイダーによって殺されたのではなく、お互いに殺し合ったか、自ら命を絶ったことが判明しています。ノームとチェットがVault 32の内部を調査した際、Pip-Boyの生体信号の記録から、住民たちはレイダーが到着するより2年も前にすでに全滅していたことが分かりました。内部にはトースターにフォークを突っ込んで自殺したような死体があったほか、壁には血文字で「私たちは真実を知っている(We know the truth)」や「経営陣に死を(Death to management)」といった不穏なメッセージが残されていました。これは、Vault 32の住民たちが自分たちのVaultに隠された恐るべき真実に気付いて発狂し、殺し合いに発展して自滅したことを示唆しています。
Vault 31の正体と「バドの仲間たち」とは何だったのか?
Vault 31の正体は、戦前のVault-Tec社の若手幹部たちが冷凍睡眠させられている保管庫です。Vault-Tecの幹部バド・アスキンスが主導した「バドの仲間たち(Bud’s Buds)」と呼ばれるこの計画は、自社の幹部候補たちを未来へと生き残らせるための極秘プログラムでした。現在、Vault 31の内部の奥の部屋には多数の冷凍ポッドが並んでおり、小さなロボットに取り付けられた「瓶詰めの脳髄」となったバド・アスキンス自身が彼らを管理しています。Vault 33や32の歴代監督官が全員Vault 31出身だったのは、彼らが皆この戦前に冷凍保存されたVault-Tec幹部たちだったからです。
Vault 33が作られた真の理由とは?
Vault 33(および隣接するVault 32)が作られた真の目的は、Vault 31で冷凍睡眠させられている戦前のVault-Tec社の幹部たち(バドの仲間たち)と交配するための、遺伝子的に選別された「繁殖プール」として機能することです。Vault-Tec社は「究極の人材研究開発(HR R&D)」として、居住者を幹部たちと掛け合わせることで、地上の生存者を一掃した後の地球を独占支配・再建するための「スーパーマネージャー」という新たな特権階級を生み出すことを計画していました。ルーシーたちが信じていた平和なVault 33の暮らしは、すべてこの非人道的な目的のために用意された実験場に過ぎなかったのです。
なぜクーパーはVault-Tec社の広告塔(ボルトボーイのモデル)になったのか?
クーパー・ハワードはそれまでの俳優キャリアで一度もコマーシャルなどの広告に出演したことがありませんでしたが、Vault-Tec社の重役である妻のバーブに頼まれ、彼女への頼み事としてVaultの宣伝を引き受けたためです。撮影の際、彼がVaultスーツを着て笑顔で親指を立てた(サムズアップ)ポーズをとりましたが、これが後にVault-Tec社の象徴的なマスコットキャラクターである「ボルトボーイ」のモデルとなりました。
戦前のクーパーとモルデイヴァーの関係は?
戦前のクーパーとモルデイヴァーは、Vault-Tec社の陰謀を暴くための秘密集会を通じて出会った関係です。クーパーは軍隊時代の友人であるチャールズ・ホワイトナイフから「Vault-Tec社は戦争を長引かせることで利益を得ている」と聞かされ、ハリウッド・フォーエバー墓地での反Vault-Tec集会に誘われました。そこで紹介されたモルデイヴァーは、平和をもたらす「低温核融合」の技術がVault-Tec社によって握り潰された事実を明かし、重役である妻バーブの動向を探るための盗聴器をクーパーに提供しました。
219年前、なぜVault-Tec社が自ら爆弾を投下したのか?
Vault-Tec社が自ら核爆弾を投下したのは、世界の終わりを確実なものとし、競合他社や政府を排除して世界を完全に独占支配するためです。
戦前、アメリカと中国の資源戦争が続く中で和平交渉が順調に進んでいましたが、戦争によって利益を得ていたVault-Tec社にとって「平和」は自社のシェルタービジネスにとって不都合な事態でした。確実に自社の投資を成功させ、他のどの勢力よりも長く生き残って資本主義のゲームに勝つために、妻のバーブを含むVault-Tec社の重役たちは「自らの手で核爆弾を落として世界を終わらせる」という恐るべき計画を提案し、実行に移したのです。
ハンクがシェイディ・サンズを破壊した本当の動機は?
ハンクがシェイディ・サンズを核攻撃で破壊した動機は、「逃亡した妻への報復」と「地上の競争相手の排除」「地球上の勢力を一掃して世界を独占支配する」というVault-Tec社の理念に基づくものでした。Vault-Tec社の計画に対する最大の脅威であり、障害となる者は徹底的に破壊するという企業理念があったのです。
モルデイヴァーが200年以上生き続けている理由
ドラマのシーズン1において、モルデイヴァーがグール化することなく200年以上を生き延びてきた具体的な方法や理由は明かされていません。
彼女は戦前、Vault-Tec社に買収・隠蔽された研究企業で「低温核融合」を開発していた科学者でした。作中では「どういうわけか、グール(クーパー)よりもはるかに良い状態でその年月を乗り越えてきた」と言及されるにとどまっています。Vault-Tec社の幹部たちのように冷凍睡眠を利用したのか、あるいは彼女自身の科学知識を用いて別の手段で生き延びたのかは謎のままです。
最終話でハンクが空へ逃亡した先にあった都市はどこ?
最終話のラストシーンで、パワーアーマーを着て空へ逃亡したハンクがたどり着いた巨大な都市は、「ニューベガス(New Vegas)」です。
ここは、原作の人気ゲーム『Fallout: New Vegas』の舞台となった非常に有名なロケーションであり、ドラマのエンディングクレジットにもその特徴的なスカイラインとニューベガスの看板がはっきりと描かれています。ハンクがなぜこの都市に向かったのか、そして誰に会いに行こうとしているのかは、シーズン2へ向けた最大の伏線(クリフハンガー)となっています。
- 狂気とユーモアが交差する、圧倒的スケールの終末世界 原作ゲームの完全再現と、誰も予想できない見事なオリジナルストーリー。
- 地下シェルターの不気味な謎と、地上を支配する巨大な陰謀 散りばめられた謎が徐々に繋がっていく、イッキ見必至のミステリー展開。
- 残酷な荒野で交錯する、全く異なる主人公たちの運命 それぞれの「正義」と「目的」がぶつかり合う、重厚で泥臭い人間ドラマ。
〜狙われた刑事〜 【極上のクライム・サスペンス】































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